
MICKの特徴
2017年の登場以来、根強いファンを持ち続けるMICKは、ミスタージェントルマン アイウェアを代表するモデルのひとつ。アセテートのフロントとチタンのテンプルという、素材の異なる要素を組み合わせたコンビネーションフレームで、スタッズをあしらったテンプルは「ミスタージェントルマン アイウェアを象徴するデザイン」として発売当時から多くの人を惹きつけてきた。年月を経た今もなお新鮮に見えるのは、流行に依存しない、このモデル固有の存在感ゆえだ。
知性とロックが交わるシルエット
MICKが纏うのは、スクエア型ウェリントンという端正なフォルム。直線的なシルエットは、知的で落ち着いた表情をつくり、ビジネスシーンにも自然に溶け込む。しかし、テンプルへと目を移した瞬間、その印象は静かに変わる。
スタッズをあしらったチタンテンプルは、フロントの静けさとは対照的に、どこかロックの気配を漂わせる。端正さと野性味、知性と情熱——この相反する要素の共存が、MICKを唯一無二のアイウェアとして成立させている。
オールブラックの中に宿る、静かな贅沢感 ── Col.J
Col.J「Matte Black - Matte Black temple」は、フロントからテンプルまでをマットブラックで統一したカラー。ミスタージェントルマン アイウェアの中でも非常に珍しいオールブラックカラーであり、それ自体がひとつの個性を持っている。
テンプルのマットブラックには、密着性と耐久性に優れたイオンプレーティング加工が施されている。一般的なメッキ加工と異なり剥がれにくく、色の経年変化も少ない。アレルギーへの配慮もされており、長く安心して使い続けられる仕様だ。
注目すべきは、スタッズの凸部分の仕上げにある。テンプル全体がマットで統一されているにもかかわらず、スタッズの凸部分のみが鏡面仕上げになっており、光を受けるたびに密やかに輝く。この細部の仕込みが、オールブラックの中にラグジュアリーな奥行きをもたらしている。ノーズパッドとクリングスにはゴールドが使われており、正面からはわずかに見える程度ながら、確かなアクセントとして効いている。
傾いたフロントと、ツイストが生む掛け心地
MICKは、フロントに通常よりも傾斜を持たせた設計が採用されている。この角度が掛けた際の表情に奥行きを与え、かつ顔へのフィット感にも寄与している。鯖江の熟練職人が繊細な手作業で一つひとつ調整しなければ実現できない、精度を要する仕様だ。
チタンテンプルの中央には、ツイスト(捻り)構造が施されている。ベストな角度を何度も調整しながら導き出されたこの形状は、視覚的なアクセントであると同時に、頭部への圧迫感を和らげる役割を担っている。重厚感のある見た目からは想像しにくいほど、実際の着用感は軽く柔らかい。
時代に流されない、確かな一本
Col.Jのオールマットブラックは、白シャツにもレザーにも、カジュアルにもエレガントにも馴染む汎用性を持ちながら、メガネの域を超えてアクセサリーとして選ぶ自由さを持っている。派手さはないが、静かな迫力がある。主張しすぎないけれど、埋もれない。そういう一本をお探しの方に、自信を持っておすすめしたいモデルだ。
